2017年4月26日水曜日

ストレスを感じる瞬間の対処法

ストレスを感じたときは運動で発散して疲れ切ろう!

ストレスを受けて脳が疲れている

人生平均八十四年、まだ半分も来ていない私はことあるごとにストレスを抱えては悩んで落ち込んだり恐れて不安になったりを繰り返しています。特に社会人としてどう生きるかという問題で華麗にうまく生きられていないことへの劣等感が強いです。逆に考えてみると華麗に生きられている人は優越感や自信もあるのでストレスに強いといえるかもしれません。

ストレスの原因はさまざま

私たちは日常で常にさまざまなストレスを受けては緊張して日々を過ごしています。日本人の頭痛の8割は緊張型頭痛と言われているように、日本社会で生きている間は強いストレスを避けることはできません。職場ではどんな仕事でも緊張を強いられますのでストレスに敏感な誰もが脳の偏桃体が常に興奮している状態です。外からのストレス以外にも、体の内側から生じるストレスがあります。女性は月経や出産、育児で脳に影響が出やすいです。男性はホルモンのバランスが変動すると気分が乱れやすいことがわかっています。いわゆる月経時の精神的な変化や出産後の鬱などはホルモンが強く影響しています。ホルモンの影響で「いつもはこんな気分じゃないのに」と思うと余計に焦りが出てきて不安になったり落ち込んでしまいます。

ストレスは我慢するより発散するしかない!

ストレスを抑え込んだり「大丈夫かな?」なんて疑問に思ってしまうとそこから負の思考のスパイラルが発生します。しかも人間は嫌な気分にネガティブ思考を合わせようとするので、ついおかしなことを考えがちです。ストレスがある時、人は攻撃的になるか逃走的になるか、受け入れるか(気にしない)の三種類の反応が生じます。一番つらいのが逃走反応といって「大丈夫かな?心配だ」とぐるぐると考ええるだけで不安に陥ってますます緊張してしまうことです。攻撃的になりストレスに挑戦するにも大きな心のエネルギーが要りますので、打破できた場合はよくても失敗すると鬱になりやすくなります。気にせずやり過ごすことは一見合理的にも思えますが気にしないようでストレスは蓄積されていきますのでどんどん気分は落ち込みます。

ストレスは何らかの行動で発散させることが一番よいと思います。

ストレス解消法

いくつかのストレスの解消法を教えたいと思います。

運動

ランニングで楽しくストレス解消

ストレスを発散するには運動(走る)が一番手軽で効果的です。部屋を掃除して片づけるだけでも気分がスッキリします。つまり頭を使わない方法で体を動かすことでストレスが解消できるのです。血液循環をよくすることで気持ちも安定します。

考えない

ネガティブ思考によって引き起こされたガーンというような不快感情は一時的なものであるので「もう考えないでおこう」「考えても無意味だ」「どうせ忘れる」などと思うと意外とスッキリします。普段から考えない練習や忘れないトレーニングをしておくことで乗り切りやすくなります。考えないとは無になることではなく、テレビなど別の事に意識を切り替えることです。

音楽を聴いたり、テレビを観ることで頭を一時的に切り替えることができます。しかし悩みが強い場合は、いくらラジオを聴いていても、悩みを優先しようとするので頭が両方の情報を捌こうとして逆にヒートアップしていきます。

考える

「~だったらどうしよう」という心配事は、実は反論して消すことができます。「生理で鬱な気分がずっと続いたらどうしよう」という心配事も「女性ホルモンのせいなので時期が過ぎれば軽くなる」と思うと心が軽くなっていきます。

ホルモンが原因の心の不調は時期を過ぎるまでは体が弱っていて警戒心が高まっているので時期が来るまで大人しくしましょうという体のメッセージなので、安静にしていることがよいと思います。更年期の男性の場合は泌尿器科に行ってホルモンの治療を受けましょう。更年期の女性も婦人科に行ったほうがよいです。

思い切ってとことんぐるぐる考え緊張すると脳がヒートアップして爆発します。そして鎮静していきます。意外とスッキリします。一度考え始めると止めることは難しいのでこのまま行くしかありません。考えないように自分を抑えることもまたストレスですから、無理して思考を止めるとかえって心に不快感が生じます。

瞑想する

瞑想イメージ

ヨガや瞑想や禅は人類普遍の悩みが考えすぎて不快になることへの対処法として編み出されたリラックス法です。考えすぎて頭が不快になったり疲弊してしまうのは人類共通の悩みです。考えすぎの疲労で鬱になったり、嫌なことを考えて頭が疲れたり不安になり警戒心が高まることはみんなが悩んでいることなので、先人の解決法から学びましょう。頭の使いすぎに困ったときに人に助けを求めることは変なことではなくよいことです。

理想の心は澄んだ心のごとく、ですが、それが毎日できたらだれも苦労はしていません。

修行して頭をうまく使う、スペック以上の悩みはうまくあきらめる

誰もが鬱や神経症になったり、なることを怖れたりして暗い気持ちになってしまいます。賢くなることの本当の意味は、東大に合格することでもなく一流企業に就職することではありません。ほんとうに賢くなるということは、心が病気にならないようによく訓練されて混乱しないようになれることだと私は思います。昔の人も、今の人も心を平穏にするために仏教の修行に人生を捧げているくらい心の問題は人類にとっての大きな悩みです。私たちは宗教ができてから二千五百年程度です。つまり、人類が物事を考える能力が身に着いてから二千五百年、しかしその能力の発達は不完全であり処理能力に限界があるので私たちは誤った反応をしてしまうなどして悩み苦しんでいるのです。

私たちはそれほど賢くはない生き物なのでいくら考えても正しい答えがわかるはずがありません。

わからないことはわからないと、きっぱりあきらめましょう。考えたところでわからないことがわかるのは科学で研究しないとわかりませんから。

自分のスペック以上の問題について自力で考えてもわからないものはわかりません。

いくら内面の反応に注目しても、正確な自分についての認識を完璧にすることはできません。なぜびびっているのか、なんて考えたり自分を観察しても偏桃体が反応して平常心を失っているときにわかるはずがないのです。

条件反応をやめる

たとえば雨というだけで暗い気持ちになることは学習された条件反応です。曇りの日が不快になるのも条件反応です。長時間パソコンやスマホ、車の運転をしていて頭痛がするのは疲れているからです。朝の気分が良くないのは体内時計がズレているからです。逆に早くに目覚めてしまうのも、体内時計が合っていないからです。月経時に眠り難くなるのはホルモンのせいで子宮を収縮させるために全身が一時的に緊張しているからです。パソコンなどで疲れすぎていると緊張がほぐれず眠り難くなります。このような条件反応にいちいちガーンとショックを受けて落ち込んだり、鬱になったり、心の問題に置き換えて不安になったりして逃避反応することは、ただの条件反射で心の癖です。この反応のループが嫌なら日々の過ごし方や考え方を変えるしかありません。

私たちは不快な感覚と思考を結びつける癖がありますので、その結びつきに気が付いたら何か月かけて、やめましょう。連結してしまった思考はすぐにはやまりませんので、まずは何に反応しているか気が付くことからはじめましょう(この修行はかなり苦痛です)。

小言と心拍数

自分を省みない家族が不平不満を自分に向けたとします。普段片づけられない家族に一つ物が出ただけで散らかっていると指摘されると腹が立ちます。その直後の心拍数を測ってみるとまさに100を超えていました。ほんとうに腹立たしいですが、腹が立って我慢するということは精神性上よくありません。内心では「クソ〇〇!仕返ししてやる!」と思ってしまうところはやはり人間です。私もみなさんも聖人にはなれませんから。でも我慢するくらいなら無害な形で発散してしまったほうが有益です。攻撃性にしろ不安にしろ脳のエネルギーを消耗して鬱病に繋がってしまいますから、怒りや不安に執着してはいけません。怒りを手放して5分待ってください。すると心拍数が100から15減って85くらいまで下がります。不安も同じように手放したいところですが、ずるずると考えると1時間、あるいは内容によってはそれ以上心拍数が下がらないことが自分を観察してわかりました。つまり自分が正しい場合に相手が間違っていると出来事を処理すれば5分で心拍数は平常心に戻ります。怒りや不安・恐怖の正体がわかればすぐに平常心に戻れるのです。相手と相容れないときもあります。そんな時は論理的・科学的に正しいのであれば自分の意思を貫くことも自分を守り支えることに繋がります。

心が乱れたときは・・・

疲労やホルモンの影響で沈んだ気持ちを何とかしたくて余計に心が乱れるのが私たち人間です。無理をしたがるのが人間です。私たちは日常を休むことなく過ごさないといけませんので、つい焦って無理をしてしまう、そういう生き物なのです。そこは自己嫌悪するところではなく、おかしくもなく、無理をしようとするのが当たり前だからです。

人間だからこそ、当たり前の反応をしているだけに過ぎません。

心の反応に悩んだことも経験になる

人は悩むことで自分に気が付いて賢くなっていきます。くよくよ悩まない人は幸せで羨ましく見えるも、頭がよくない人が多いです。人は気にすると「ガーン」というような反応といいますか、頭がギュッと締めつけられたりします。車の運転やパソコンやスマホで頭が疲れると緊張型頭痛が生じ、脈拍も増えていつでも反応しやすい状態になります。

人間の感情は喜怒哀楽という単純なものではなく、体調のせいでいつもより強く反応しているだけであったり、疲労状態で反応が強いだけで、風邪をひいて交感神経が優位になって心拍数が上がっているだけであったり、運動して熱くなっている時にこれは変だと誤解して緊張したり、同じ反応でもに深い心の問題があってストレスを感じているわけではないことが意外と多いです。変な夢を見てびっくりしてドキドキして目覚めるときは、体がホルモンのせいで緊張していて寝返りを打ってないだけの場合もあります。

悩みも極めれば、自分の体の不快な反応が疲労やホルモンの影響で生じることと、不快な思考をすることで生じること、眠れない理由が夜明るい部屋でパソコンをしたり運転などのテクノストレスで少しずつずれているだけであることに気が付けるようになります。早起きがつらいのも就寝時刻の後退で睡眠不足となっているだけであり、我慢するか生活習慣を変える以外に道がないこともわかります。

反応しようと身構えている自分に気づく

自分を観察していると、反応しようと身構えている自分に気が付きます。この格好を取り続けていると緊張が高まりストレス反応という不快な反応が生じてしまいます。スマホやパソコンに長時間取り組んでいると身構えている状態になりますのでストレス反応が生じやすい体勢が長い時間続いているといえましょう。1時間程度の車の運転も同じようにストレス反応が生じやすい姿勢、つまり肩と頭が緊張して固まった状態がストレスに敏感に反応しやすい姿勢といえます。子どものころはそのような姿勢が続くと無意識のうちにストレッチをして解消していましたが、大人になり無理して長時間働く習慣が身についていると仕事に集中し過ぎて緊張していることすら気づかないことがよくあります。この緊張の構えの姿勢は精神的によくありませんので誤反応(とくに誤解した思考や逃走反応)が生じやすいです。

自分を愛する

自分を愛する

結局のところは、嫌な自分も自分ですから受け入れるしかありません。ともすれば黒い自分であることも逃れようのない事実です。神様仏様のように高潔な人間にはなれない自分というものを認めて許して受け入れることから自分を愛することははじまります。つい悩んだり余計なことを考えて不快になってしまう自分を許しましょう。