30代〜40代日本人女性の睡眠時間は平均6.5時間!
スウェーデンの睡眠時間は何と9時間!アメリカ人でも8時間近くは寝ているそうです。それなのに働き盛りの日本人女性の睡眠時間は平均6.5時間!日本人の子どもや高齢者の睡眠時間は7.5時間。子育てや介護、家事への負担が今の30代〜40代の女性の健康に睡眠時間の短さという形で悪影響を及ぼしています。
家事の時間をばかにしてはいけません。3食分の料理を作るのに1日で2時間は必要でしょう。そして皿洗いに1時間。洗濯に1時間。洗濯物をたたむのに30分。掃除や片付けに30分〜1時間は必要でしょう。介護や子育ては24時間です。もしこれらのすべての家事を女性だけが担っていたら?毎日の家事には最低でも5時間は必要です。
アデノシンが起きている間に貯まって眠くなる!
脳は、脳の疲労をとる、つまりアデノシンやゴミを流すために睡眠中は脳脊髄液で満たされます。昼間の脳はアデノシンという眠くなる物質をため込んでいきます。睡眠は大事です。
睡眠不足になると太りやすい!
Inadequate Sleep as a Risk Factor for Obesity: Analyses of the NHANES Iという論文によると、睡眠時間が短い人のBMIが高いことが統計的に証明されています。睡眠時間が6時間を切ると優位に肥満傾向が高くなります。
SLEEP, Vol. 28, No. 10, 2005, page1292
起きている時間が長いとそれだけ食べる時間も長くなります。胃から出るグレリンが睡眠不足になると増えて食欲が増すのです。睡眠不足になると肌が荒れるのは成長ホルモンという眠ってから2時間をピークに4時間目あたりで減少していく機能が十分働かないことが原因です。
つまり、長く眠ると脳もメンテナンスされ身体も修復されるのです。ストレスで疲れた心身を回復させてくれるのです。しっかり眠ると脳も軽くなるので勉強もはかどって賢くなれるのです。
睡眠不足は糖尿病や肥満と高血圧、シミやシワとも関係があります。
夏の暑さは睡眠の質を低下させる
室温が30度、湿度80%の寝室ではどんなにすぐ眠れる人でも目を閉じていてもなかなか眠れません。暑いとすぐ眠れないので睡眠時間が少なくなってしまいます。人は体の胴体の温度が下がらないと眠れない仕組みになっています。
暑い夏こそ寝る2時間前にお風呂に使って体を温めてあげましょう。寝る前に炭酸泉か塩化物泉に入った人は水道水のお湯に浸かった人と比べて早く体温が下がりやすいです。シャワーだけで済ませた人はもっと体温が下がりにくくなりました(美と若さの新常識より)。東北福祉大学の水野一枝先生がおっしゃるには硬いマットレスを敷くと熱が体との隙間から逃げるのでよいということです。枕も固めの物が同じ理由で放熱しやすいです。夏のパジャマは襟がないほうがおすすめです。エアコンは寝る3時間まではタイマーを26〜28度に設定するとよりぐっすり眠れるそうです。
朝食をしっかり摂ることと良い睡眠は因果関係があるそうです。日中に脳を程よく活性化させておくと脳が程よく疲れて良い睡眠がとれることもわかっています。日中はぼーっと過ごすのではなく会話で脳を使ってしっかり活動しておくことも重要です。
メラトニンの分泌時間を知り外に出かけよう!
メラトニンという物質は日が暮れた20時ごろから分泌量が増え始め午前2時から3時の間にピークとなると午前8時頃には減少します。これまでメラトニンは睡眠を促進する物質だと考えられてきました。しかし実はメラトニンは一体何のために分泌されているかというと、有害な活性酸素を消して老化を防ぎ体を修復する助けになるからではないかと言われています。メラトニンを増やすとマウスの毛並みがつやつやになり寿命も1.2倍になったという報告もあります。
大事な日の数日前は睡眠時間を長く使用!
大きな仕事がある数日前ほど睡眠時間を長くしましょう。睡眠不足で試験に挑んでも長期的に見れば記憶が定着しませんので賢くなることはできません。人生で重要な場面の数日前にはしっかり心身を休ませるのが本当のプロです。
メラトニンは午前中にしっかり光を浴びることで夜間に増やすことができます。
夜にブルーライトを浴びると眠れなくなることがわかっています。
メラトニンは卵子の老化を防止する効果から不妊治療にも使われています。
午前中は体を動かししっかり活動して夜はタブレットやパソコンを見ないであれこれ考えずに体を休めましょう!